細かすぎて伝わらない契約書選手権

契約書のニッチなあれこれ

細かすぎる税処理の記載

源泉徴収の絡む契約金額の記載をされた方ならわかっていただけると思うんですが、「源泉税別」の「別」ってなんですかね?

「消費税等別」の「別」は「含まれていません/別途支払い」の「別」だってわかりやすいからいいんですけど、その調子で取引部署の人が「源泉税別です」って言ってこられるとすごく悩ましいじゃないですか。
「別途控除します」の意味だと思ってドラフト作って進めたら、取引先から「別途グロスアップします」のつもりだったって、そんな脱力する話も一度や二度ではなく。

まあ、ビジネスは交渉事ですから、税引き後の金額で合意してきたっていうのならそれは致し方ないことかもしれませんが、しかし、契約書として記載する以上、そして正しい税額を算出する以上、税引き前の金額を契約金額としなければならないのであって、税引き後の○○万円に(消費税・源泉税別)なんて書いてはほしくないのです。

細かいこだわりと自覚しつつも、税引き前の□□万円に(源泉徴収に係る所得税等控除前の額。消費税等別)と書きたいものです。

もっと細かいことを言い出すと、「源泉税」という税はなく「所得税」の扱いだから、とか、「所得税等」の「等」は復興特別所得税のことだから、とか始まるのですが、さすがに取引先からのドラフトだったらそこまで赤ペン先生はしない…はず…。

そういえば、消費税も「消費税別」派のところと「消費税等別」派のところがありますね。
自分は「地方消費税もあるから等をつけなさい」という流派で修行したので後者が染み付いていますが、どちらが多数派なんでしょうね。