細かすぎて伝わらない契約書選手権

契約書のニッチなあれこれ

2020-01-01から1年間の記事一覧

細かすぎる振込手数料規定

支払条項に振込手数料規定入れてますか?振込手数料に関する規定はなくても困らない派(特段の定めがなければ民法485条で弁済費用は債務者負担だから)なのですが、記載しておくと経理処理の時にわかりやすいから、どうせなら書いておこうかなということが多…

細かすぎるライセンス料不返還条項 その2

ライセンス料不返還条項に対する修正要望には、もう1パターンありまして、 「ライセンス料を間違えて多く支払ったときに返してもらえなくなるじゃないですか」 なんて理由を付けられたことも。ですが、これはさすがに残念と言わざるを得ませんよね。契約に…

細かすぎるライセンス料不返還条項

時々、自社からライセンスを許諾する契約を書くときに、標準装備として「一度受領したライセンス料はいかなる場合も返還しない」という条項を入れるんですけど、これが結構な確率で修正のご要望を受けたりします。「許諾側に債務不履行があった場合において…

細かすぎる当事者の記載

契約相手が個人のクリエイターだったりすることがあるじゃないですか。 で、たまに当事者名入れるところに変名だけを記載されていることもあるじゃないですか。契約書のお約束としては「実名表記」であって、でも、実名だけだと後で「誰だっけ?」ってことに…

細かすぎる税処理の記載

源泉徴収の絡む契約金額の記載をされた方ならわかっていただけると思うんですが、「源泉税別」の「別」ってなんですかね?「消費税等別」の「別」は「含まれていません/別途支払い」の「別」だってわかりやすいからいいんですけど、その調子で取引部署の人…

細かすぎる自動延長条項 その2

自動更新条項と自動延長条項、あなたはどちらを多く使いますか? どちらを多くってのは各社の取引形態にもよるでしょうから、あまり適切な問いではなかったですね(反省)。ただ、体感としては「更新」がやや多いかなという気がしますが、同時にそれほど使い…

細かすぎる自動延長条項 その1

法務の仕事を始めた頃、自動延長条項がソラで書けるようになると、チュートリアルが終わったような感覚がありましたが、自分だけですか? 契約書における「いずれ」の使い方がわかりやすい典型が自動延長条項ですよね。 「いずれからも」と「いずれかから」…

細かすぎる覚書の表題

「契約書の表題なんて飾りです。偉い人には以下略」という小ネタは少なくない法務担当者が耳にしたことがあるかと思いますが、覚書・合意書・確認書といった書面の表題って使い分けてたりしますか? 例えば「覚書を作ってほしい」という依頼があったときに、…

細かすぎる覚書の末文

契約書の末文といえば、・本契約の締結を証するため、本契約書2通を作成し、甲乙記名押印のうえ、各1通を保有する。というのが定番ですが、覚書の末文ってどうですか?・本覚書の締結を証するため、本覚書2通を作成し、甲乙記名押印のうえ、各1通を保有…

細かすぎる損害賠償条項 その2

損害賠償条項に「協議による」って入ることありますよね?各社の法務のポリシーの違いなんだろうなと察しはつくものの、違うほうのポリシーでやってきた身としては、引っ込みのつかないポイントのひとつでもありまして。・甲または乙が本契約に違反し相手方…

細かすぎる損害賠償条項 その1

損害賠償条項の書き方って、大別すると次の2パターンですよね。・甲は、本契約に違反した場合、これに起因して乙に生じた損害を賠償する義務を負う。 ・乙は、甲が本契約に違反した場合、これに起因して自己に生じた損害の賠償を甲に請求することができる。…